―　WinActor をどこで知りましたか？

証券会社のシステム部門11 社で情報交換を目的に定期的に行っている会合でRPA をテーマにした議題がありRPA の有用性と開発ツールの情報を知りました。その中の1 つが今回導入を決めたWinActor でした。その後システム部長に報告したところ当社にも有用ではないかと検討を指示されました。

―　WinActor を導入しようと考えた決め手を教えてください。(背景と課題)

使いやすさとコストの両面から検討を行いました。 RPA を導入するにあたっては自社内での開発が可能なツールで有ることが前提でした。 WinActorをはじめとしたRPA製品はその条件をクリアしておりましたが、他社製品の方が機能的に優位だった点もあり、（当時としては）WinActor を導入する決め手には欠けておりました。

そんな折、インターネットウェア社がWinActor のデモンストレーションを実施しているとの情報を知り、依頼を行いました。 同社には検証にも積極的に協力いただき、問い合わせなどにも迅速に対応いただきました。 また将来的には他社製品と同等の管理機能がWinActor にも実装される予定とのことで、 社内で検討を行った結果、WinActorを導入するに至りました。

システム部　開発課　課長
大江　篤史様

―　WinActor をどんな業務に使用していますか？

債務支払システムへの仕分け登録処理など、基幹システムからデータを抽出し、各種帳票の作成を行う処理や、他システムへの登録作業に利用しています。以前は全てを手作業で行っていましたが、WinActor を導入し、処理を自動化することによって、一カ月あたり約50%（120時間）の作業時間削減を実現することができました。

基幹システムより株式取引に関する該当データを出力し、出来高集計表など、各種管理用帳票を作成する処理。

―　WinActor を導入して変わったこと、改善されたことを教えてください。

前述の作業をWinActor が代行することによって、担当者は別の作業に従事することができるようになり、時間の有効活用へとつながりました。また、ユーザの操作に依存しませんので、安定かつ高速な作業が可能となりましたので、ミスの撲滅にもつながりました。

―　WinActor の導入のしやすさ、利用した感想について教えてください。

まず1点目は、WinActor は日本製であることから、海外製の他社製品と比べ、非常にわかりやすい作りとなっていました。 2点目は、WinActor は直感的な操作が可能で、業務のシナリオを作成するうえで、処理の内容をドラッグ操作で追加でき、自動化する業務の流れをフロー形式で設定することが可能だったため、簡単に処理の追加や、作り込みを行うことができました。

―　WinActor を導入するにあたって苦労した点はありますか？

今回、弊社でWinActor を導入した動作環境は、全てが同じものではありませんでしたので、画面表示など処理にかかる時間が端末ごとに異なることもあり、処理が終わるまでの待ち時間の調整が必要なケースがありました。 また、ソフトウェアなどにより、人間が作業を行う上で無意識に判断を行っている操作をうまく取り込めないケースもありました。

―　WinActor への要望と今後の展開があれば教えて下さい。

今回の導入で自動化した業務では、データベースと連携する必要があったのですが、連携部分は自作する必要がありました。データベース等の外部データを簡単に利用できるライブラリ※1が用意されると、より使いやすくなると思います。 また、シナリオ作成中にブレークポイントを設定できる等のデバッグ機能が充実されるといいですね。
※1　3月1日リリースのWinactor Ver.5.0でODBC*データソースと連携したデータ入力が可能となりました。
*ODBC：Open Database Connectivityの略。関係データベース管理システムにアクセスするための共通インタフェース（API）。

システム部　開発課
井出　靖様

―　大江篤史様、井出靖様、インタビューへのご協力、ありがとうございました。